春陽会は、在野における洋画の公募団体として1922(大正11)年に結成されました。創立メンバーには、再興日本美術院・洋画部を脱退した小杉放菴、森田恒友、山本鼎ら、草土社の岸田劉生、木村荘八、椿貞雄に加え、萬鐵五郎、梅原龍三郎らを中心とする新進気鋭の画家たちが名を連ねました。
本展は、創立以来の姿勢である「各人主義」を手掛かりに、春陽会の歴史を刻んできた画家の“それぞれの闘い”、そして日本近代美術史における春陽会の意義を、創立から1950年代頃までに活躍した画家の作品140点以上を通して辿ろうとするものです。