黒部市美術館は、展覧会づくりの過程において作家によるリサーチを通した周辺の自然環境からの学びを重ね、脱人間中心的な観点や、相依相関する世界に意識を巡らすような展覧会をしばしば開催してきました。本展でもまた、大地にしっかりと根をはりながらも他者との関りの中で遠くにたねを飛ばすことのできる植物を起点として、生命への思索を続けます。加えて、美術館の活動においても、作品収蔵や展覧会によってもたらされる知のたねを外側へと飛ばし続けるイメージを大切にしています。当館のコレクションや北陸地域の風土を共有する作家とともに、様々な「もの/こと」の発生の源としての「たね/アート」の可能性と、それらを取り巻く有機的なつながりに想像を巡らす機会となれば幸いです。[美術館サイトより]