平安時代中期(11世紀)に紫式部が著した『源氏物語』は成立当初から好評を博し、「源氏物語絵巻」(12世紀)をはじめ、さまざまな形で絵画化されました。とりわけ江戸時代には、分かりやすい注釈を加えた書物やパロディ本が出版され、公家や武家だけでなく庶民にまで浸透したことから、美術においても多彩な作品が生まれています。本特集では、『源氏物語』にゆかりのある絵画・工芸作品10数件により、「源氏物語の世界」をお楽しみいただきます。