今から半世紀前の昭和49年、砂丘王国鳥取県の真ん中にある広大な北条砂丘の東の端で、長瀬高浜遺跡は発見されました。
なぜか古墳ではなく集落の一角からまとまって出土した埴輪、まだ使用可能な状態で廃棄された大量の土器、絹の組紐が巻かれた鉄刀と共に葬られた女性首長の墓、国内最古級の弥生時代初期の玉作工房跡――
延べ10年以上にわたる発掘調査で浮かび上がったのは、風に運ばれた砂によって形成された内海(東郷湖)のほとりで、日本海交流によって繁栄した、山陰地方最大級の集落の姿でした。
砂と湖と日本海が生んだ、いにしえの人々の暮らしを探ります。

【関連イベント】
①記念講演会「巨大集落遺跡と埴輪を語る」※参加無料・申込不要
 日時 2024年10月12日(土)13:00~15:40(開場12:30)
 場所 ハワイアロハホール(〒682-0722鳥取県東伯郡
    湯梨浜町はわい長瀬584 TEL 0858-35-5678)
 講師 河内 一浩 氏(元羽曳野市世界文化遺産推進室主幹)
    牧本 哲雄 氏(北栄町教育委員会生涯学習課文化財専門員)
    森藤 徳子 氏(《公財》鳥取県教育文化財団調査室文化財主事)
 コーディネーター 君嶋 俊行 氏(《公財》鳥取県教育文化財団調査室長)
 前例のない発見が相次いだ昭和・平成の発掘調査を振り返るとともに、
 現在行われている令和の発掘調査の最新成果をお伝えします。
 さらに、全国の埴輪に詳しい河内一浩氏をゲストに、
 長瀬高浜遺跡の埴輪の特徴と魅力を語っていただきます。
 50年近く埴輪をスケッチし続けている河内氏が、
 学生時代に長瀬高浜遺跡の埴輪を描いた貴重な野帳も展示します。

②特別展示解説 10月27日(日)・11月9日(土)
③長瀬高浜遺跡発掘調査現場見学会 11月9日(土)
 ※詳細はHPをご覧ください