この度、フラットリバーギャラリーでは2024年11月9日より塩野麻理「piccolo e sfizioso」展を開催いたします。
塩野麻理は、日本の古典技法を用いながらも特定のモティーフに囚われることなく、詩的で思慮深く何らかの示唆を含有しているかのような彫刻作品を制作します。それらは日常性やリアリティを感じさせつつ、異国や異世界の持つ不思議な雰囲気を醸し出し、ノスタルジックでありながら新しさを兼ね備えているようにも感じられます。ある種温故知新に通ずるかのような幻想的で現実的な作品たちは観る度に表情を変え、時に鑑賞者を惑わします。
この機会に是非ご高覧ください。
---------------- フラットリバーギャラリー企画

“Piccolo”は小さいという意味。“Sfiziozo”は何か特別で好奇心を刺激するものを描写します。本展覧会では、日常にある魅力的なモティーフを、小さな彫刻で表現しました。
「本」のページをめくると、そこに登場人物がいて、物語を展開していくような展示空間になるといいな、と考えています。物語に登場するのは、気づかなければずっと見つからないささやかな存在だったり、生きているものとも生きていないものとも判断できない、想像の中にだけ存在しうるものであったり、さまざまです。これらの小さな彫刻を、淡々と丁寧に表現しました。
---------------- 塩野麻理