このたび、Gallery TURNAROUNDとIGOONE ARAI(複合施設)では、仙台市出身の写真家・村上賀子による写真展「Portraiture」を同時開催します。本展は、会場ごとに異なるシリーズの作品で構成されており、Gallery TURNAROUNDでは「Anonymous Danes」を展示します。
「Anonymous Danes」は、ろうそくをアトリビュートとしてデンマークの人々を撮影するプロジェクトです。デンマークでは、長く暗い冬を快適に過ごすため、あかりにこだわる習慣があります。なかでも、ろうそくは“生きているあかり(levende lys)”と呼ばれ、人々の暮らしに深く根付いています。和ろうそくの光に包まれた彼らは、一人一人が特別でかけがえのない存在であると同時に、「デンマークの人」という曖昧なイメージの一部でもあります。
かつて「デーン人」として歴史に名を残し、現在では「Danes(デーンズ)」=デンマーク人と呼ばれる彼ら。村上は、そんな彼らの姿を静かに写し出します。
個と集団、歴史と現在、光と影、確かさと曖昧さが交錯するポートレート群を通じて、自己と他者の境界に向き合う機会となるでしょう。
一方、IGOONE ARAIでは「Known Unknown」を展示し、あわせて同作の作品集『Known Unknown』(発行: ふげん社)の販売も行います。
仙台市地下鉄東西線でつながる二つの会場を巡りながら、それぞれの空間で展開される村上賀子の作品世界を体験してください。

主催:TURNAROUND  共催:IGOONE ARAI 
助成:公益財団法人 仙台市市民文化事業団

●作家略歴
村上賀子 Iwauko Murakami
1986年、宮城県仙台市生まれ。2012年、武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程デザイン専攻写真コース修了。「Known Unknown」で、2022年第23回三木淳賞を、2025年ZOOMS JAPAN 2025 グランプリを受賞。
コンセプチュアル・フォトのパイオニアとして知られる写真家・山崎博氏に師事。記憶やアイデンティティーを社会的出来事や生活環境と相関的に捉えながら、可視と不可視のイメージを交錯させる写真プロジェクトに取り組む。東京を拠点に活動。
主な個展に「Anonymous Danes」ニコンサロン(2024)、「Known Unknown」ニコンサロン(2022/2021)・Gallery TURNAROUND(2022)・ふげん社(2024)、「HOME works 2015」トーキョーワンダーサイト渋谷(2015)、グループ展に「『言葉とイメージ』 Vol.3 写真は語る 倉谷卓 村上賀子」Kanzan Gallery(2017)など。