コーヒーやお茶、飲み物としてのチョコレートは、エキゾチックな異文化のイメージをまとって西洋に渡り、砂糖やミルクと出合って独自の道を歩き始めました。煎茶碗と小皿の組み合わせから出発したカップ&ソーサーにハンドルが付けられ、西洋化していきます。それらの器はサロンや食卓を華やかに彩り、コーヒー・ハウスやティー・ガーデンは社交の場としても機能しました。また、普及に伴ってコーヒーや紅茶を用いた占いや茶菓子などが発展し、アフタヌーンティーに代表される新たな習慣も生むことになります。
 明治時代以降、数多くのカップ&ソーサーが日本から輸出されました。本企画展では、香り高い至福のひとときを魅力的に演出した、珠玉の日本製カップ&ソーサーをお楽しみいただきます。