この度、フラットリバーギャラリーでは2025年5月10日よりおくまゆみ展を開催いたします。
 おくまゆみの仕事は油絵、水彩、版画、鍛金、立体、ZINE、イラストレーション、デザインワークと様々です。扱う素材もまた多様でありながら揺るぐことのない独自の世界観を形成します。
 神話やアニミズムをベースとして制作される数多の作品は、軽快でありながら力強さを感じさせます。本展覧会で展示される“圧痕版画”と作家に名付けられた12メートルの作品は、指とスタンプ台を使った独自の方法論によって制作されています。これらユニークな作品は、即興性と実験的試みによって生み出され、漠とした根源的な要素を内包しつつある種のユーモアとエンターテイメント性を感じさせるものとなっています。是非この機会にご高覧頂ければ幸いです。
(フラットリバーギャラリー企画)

 変化し続けるこの世界は、まるでメビウスの輪のようだ。
指先で輪の表面をなぞってみる。するといつの間にか裏側をなぞっている事に気付く。
表と裏の区別が無い、この不思議な構造は永遠を表す。
 この世界から私たちが消えて無くなったあと、原子や分子になって再び何か別の物に
姿を変えて生まれ変わると考えるならば、私たちは永遠に終わりの無い遊びを、
くり返しているのかも知れない。
(おくまゆみ)