江戸時代には、和歌山では本屋及び貸本屋をあわせて50軒以上あり、そのうち約30軒が出版に携わっていました。これらの数は、三都(京・大坂・江戸)と名古屋以外の地方では、全国的にも上位に位置づけられます。歌書・俳書・漢詩・地誌など多くの本が刷られ、人々は城下町和歌山の優れた文化を享受していました。本展覧会では和歌山で出版された本を紹介するとともに、こうした本を生み出した文化的背景を探ります。また、和歌山を題材にした錦絵などを展示し、江戸時代の人々に好まれた和歌山の風景や物語を紹介します。