野中美里は〈目に見えない繋がり〉をテーマに幻想的な風景を描き出すアーティストです。いくつものイメージを重ね合わせながら、あたたかい色彩と、やわらかく流れるような筆づかいで描かれた作品は穏やかで優しく、そして幸福感に満ちています。
ただ、そこには作家が抱く「死生観」が強く反映されており個々のモチーフや色使いなどそれらの意味を慎重に読み解いていくと、より深い感情の揺れ動きを感じることができるでしょう。