生誕101年目を迎えた安部公房の全貌を展示  北海道とのゆかりにも着目

昨年生誕100年を迎えた安部公房(1924~1993)。その創作活動は、詩作にはじまり、『壁』『砂の女』などの小説、戯曲、写真、演劇グループ・安部公房スタジオによる総合芸術の追究まで多岐にわたりました。自明なはずの名前や身体、居場所などが損なわれることで自己が揺らぎ、従来の規範が突如として転倒する世界を描いた作品の数々は、国境を越え多くの読者を得ています。本展では、神奈川近代文学館の協力を得て、時代の先端をとらえ続けた表現者・安部公房の作品テーマが持つ意味を21世紀の今日において問い直します。北海道との縁を紹介する「安部公房と北海道」コーナーも併設します。