歳時記とは、季節の年中行事や自然を記し、俳句の季語を解説、分類した書物のこと。古来より四季に親しんできた日本の人々は、四季折々の自然の姿を掛軸、屏風、工芸などに描きとめ、季節の装いとして室内を飾りました。「歳時記」と題した本展は、一年間に季節にあわせた全三回の展覧会を開催し、コレクションが見せる季節の情景、移ろいを、歳時記をめくるようにお楽しみいただきます。
第二回「歳時記 風薫る夏」では、さまざまな夏の姿を日本画、日本洋画、工芸作品約60点からご覧いただきます。「風薫る」とは夏の季語の一つで、新緑の季節に若葉の中を爽やかな初夏の風が吹き渡るさまを指します。本展では瑞々しい新緑を思わせる工芸をはじめとして、暑さの中咲き誇る花、山の青々とした万緑の風景や、水辺の涼やかな空気など、さまざまな夏を感じさせる作品を集めました。徐々に暑さが増し移ろいゆく季節の情景をどうぞご覧ください。
[一部展示替があります]
前期:4/13(土)-5/26(日) 後期:5/28(火)-7/7(日)