Gallery TURNAROUNDでは、佐竹真紀子の個展「対岸に相槌、のち」を開催いたします。
2011年の震災の後、東京から宮城に戻り、現在も同地を拠点に活動する佐竹は、被災地域を訪ね、見聞きした風景や人びとの暮らしの情景をもとにした表現を思考してきました。
本展では、“相槌”という言葉を手がかりに、災害を経験した二つの土地、宮城と能登を描いた新作を発表します。

「部屋の外、どこかで起きていることに、表現でどう触れられるだろう」。
佐竹はそう問いながら、災後の土地に立ち会い、聞いた言葉や見た風景を、まだ手触りのあるうちに絵にしています。
絵具を塗り、削る行為は、時間の層をたどるようでもあり、そこにいる人びととの距離を測るようでもあります。

“相槌”という言葉は、鍛治職人が向かい合って槌をふるう行為に由来します。
どんなにちぐはぐでも、他者と共につくる形が相槌になる。
遠くと近くのあいだで交わされる応答のような絵画を通して、土地と人の記憶の在りかを見つめます。

会期初日の12月2日(火)には、彫刻家・評論家の小田原のどかさんを迎えてのトークも開催いたします。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

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関連トークイベント
「土地と相槌 宮城、能登から」
12月2日(火)18:30-20:00
登壇 佐竹真紀子 + 小田原のどか(彫刻家・評論家)
定員 15名程度
参加費無料 
※会場アドレスまでご予約下さい(お名前・人数)