江戸時代の西宮の酒蔵では、主に江戸の人々に向けて酒造りを行っていました。江戸では新川・茅場町(現在の東京都中央区臨海部)に酒問屋が立ち並び、仲買・小売を通して江戸市中に酒を売り広めていました。近代以降は東京の酒問屋だけでなく、全国的に特約店を通して販売していきます。太平洋戦争に突入すると戦後に至るまで、物資不足からお酒も配給制度や価格統制の影響を受けます。その後高度経済成長期の好景気の影響で昭和48年(1973)に日本酒の生産量はピークを迎えますが、昭和末期以降はスーパーやコンビニといった新業態の参入で販売の様相も一変していきます。今回の展示では、江戸時代から現代までの酒販の歴史をご紹介します。
学芸員によるミュージアムトーク:1/11(日) 14時~(予約不要)