NEORT++は、2025年を締めくくる展覧会「もつれのパターン / Patterns of Entanglement」を開催します。

人間中心主義を超え、デジタルと自然のエコシステムが重なり合う場へ。
Alex Estorick氏と庄野祐輔氏の共同キュレーションのもと、10組のアーティストが、人間、非人間、そして自然が織りなす新たな関係性のパターンを提示します。

開催期間は、2025年12月5日(金) - 12月21日(日)

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もつれのパターン / Patterns of Entanglement
2025.12.05 - 12.21
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人新世において、人間は否応なく、非人間のエコシステムとの相互接続を理解することを迫られています。有機物とデジタルが融合し、人間が炭素とシリコンのハイブリッドへと変容する現在、アーティストたちがこの新たに重層化された存在を読み解く手がかりを提供します。

本展では、「メディアエコロジー」という概念を通じて、世界を倫理的・生態学的・社会的・政治的なプロセスが絶え間なく再生・変容・伝達される場として捉えます。参加アーティストたちは、人工的プロセスと生物、人間と非人間の間でメッセージを交換しながら、新自由主義的「現実」を別のエコロジーへと編み替える道筋を示します。

「もつれのパターン/Patterns of Entanglement」とは、個体からエコシステムまで、様々なスケールにおける接続性、相互作用、共生のパターンを読み解く試みです。量子もつれから森林のトークン化まで、10組のアーティストが持つユニークなリテラシーを通じて、常に異なる形で絡み合っている人間と非人間の関係性——を可視化し、テクノロジーや自然を美化することなく、人間中心主義を超えた別の現実への道を探ります。

展覧会の開幕にあたり、12月5日(金)にオープニングレセプションを開催いたします。
会期中には、アーティストトークやディスカッションイベントを予定しています。

ぜひ会場にお越しいただき、新たなエコシステムの可能性を体験してください。

【開催概要】

「もつれのパターン / Patterns of Entanglement」
会期:2025年12月5日(金) - 12月21日(日)
会場:NEORT++(東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 3F)
開館時間:水 - 日, 14:00 - 19:00
休館日:月, 火, 祝日
入場料:無料
会場協力:CON_

アーティスト:

Deborah Tchoudjinoff / Gretchen Andrew / Helen Knowles / Kazuhiro Tanimoto / Libby Heaney / Matt DesLauriers / Primavera De Filippi / Sensorium / terra0 / Yoshi Sodeoka

Webサイト:https://two.neort.io/exhibitions/patterns_of_entanglement


 - Curator Message -
私たちが生きる世界は、もはや人間だけのものではありません。技術と自然、デジタルと物質、人間と非人間――これらの境界は曖昧になり、複雑に絡み合っています。
本展覧会「もつれのパターン」は、この相互連関の網目を可視化し、新たな倫理と美学の可能性を探求する試みです。参加アーティストたちは、それぞれ独自の視点から、人新世における私たちの立ち位置を問い直します。ここに集まった作品群は、単なる表現にとどまらず、私たち自身の世界認識を根本から問い直す契機となるでしょう。


ARTIST

Deborah Tchoudjinoff / Gretchen Andrew / Helen Knowles / Kazuhiro Tanimoto / Libby Heaney / Matt DesLauriers / Primavera De Filippi / Sensorium / terra0 / Yoshi Sodeoka


- Curator -
Alex Estorick

新しいテクノロジーに対する包括的なアプローチの開発を目指すメディア理論家です。Right Click Saveの編集長として、デジタルアートに関する批評的な対話を推進することを目指しています。2022年には東京でRight Click Liveを主催し、COVID-19パンデミック以降初めて、日本のデジタルアートコミュニティを物理的な空間で結集させました。また、Feral FileでEcotoneを共同キュレーションしました。彼はreGENの共同創設者として、変性疾患と闘う生成アーティストを支援し、FEMGENでは、より包括的な生成アートのエコシステムを育成するイベントを開催しています。FriezeからFinancial Timesまで、複数の出版物に寄稿しており、クリプトアートの美学に関する最初の論文の主執筆者でもあります。
https://rightclicksave.com


庄野 祐輔 | Yusuke Shono

日本国内外の草の根文化を発信する独立系マガジン「MASSAGE MAGAZINE」のパブリッシャーです。メディア運営に携わる傍ら、「Machine-Made Aura」K Art Gallery(2024年)、「Web as a Medium」NEORT++とobjkt.one(2024年)、「Proof of X — Blockchain As A New Medium For Art」The Face代官山(2023年)、「PHENOMENON: RGB Exhibition」ラフォーレ原宿(2019年)など、数多くの展覧会をキュレーションしてきました。オンライン世界に生息する様々な文化の探求と発信を続けています。
https://themassage.jp/