〔展覧会概要〕
本当に守りたいことは何か、そのために何を取捨選択すべきか。私が最も見失いやすく、ゆえに大切にしている問いです。
水性木版を通じてそのテーマに挑んでいます。その時々に現れる、色や形の定まらないイメージ。それを「手法の制約、素材の偶然性、自己判断」のフィルターにかけ濾過します。結果として表れる、緊張感をまとった美しさ。そこに問いへの糸口があるような気がします。
迷った時に立ち返り、次の方角へ進みやすくなるもの。そのような表現を作りたいです。

− 原 麻里奈

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岩絵具を用いた絵と、ドローイングを展示します。
雫のモチーフは、悲しみの象徴として使用します。抽象的な主題を絵という物に換えて、ニュートラルに存在させたい、という意図があります。
ドローイングは日記のような感覚で描いたものです。自分にとって手に取りやすい鉛筆や水彩絵の具、色鉛筆などで描いています。

− 井上美沙