『夕凪の街 桜の国』(手塚治虫文化賞新生賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞)、『この世界の片隅に』(文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞)等で知られる漫画家・こうの史代の全貌に迫る初の大規模原画展です。
デビュー前のイラストから最新作まで、500枚以上の漫画原画と下書きやメモなど多数の貴重な資料群を通して、漫画家生活30周年の道のりをたどります。
当館は、開館当初より漫画を現代アートのひとつとして扱ってきました。また熊本県は近年「マンガ県くまもと」を掲げています。漫画の専門学科を設けている大学や高校もでき、漫画への注目度が高まっています。本展では、そんな「マンガ県」ならではのイベントの数々と、膨大な原画展示によって、多彩なこうの芸術の魅力を紹介します。
こうの史代にはアシスタントがいません。一人で描いているからこそ、その原画には「一枚の絵」としての魅力があります。一貫した愛らしいタッチと、一作ごとに異なる挑戦に溢れています。紙の上にどこまでも広がる、漫画表現の可能性をお楽しみください。[美術館サイトより]