鳥取県出身の医師である吉田璋也(1898-1972)は、柳宗悦が提唱した民藝の思想に深く共鳴し、民藝運動に生涯を捧げた人物です。自身を「民藝のプロデューサー」と称した吉田は、陶芸、木工、染織、金工など多岐にわたる分野で、地域の職人らと向き合いながら、現代の生活にふさわしい日用品を自ら指導・デザインしました。
それらの生産、流通、販売、普及までを持続的な循環として確立し、また、鳥取砂丘など地元の自然や文化財保護活動に取り組むなど、広い視野と実験精神のもとに実践された吉田の活動は、民藝を通じた社会のデザインでもありました。
本展では、吉田の新作民藝運動の思想と実践の軌跡を、吉田の蒐集品、吉田が手掛けた新作民藝の数々、そして関連資料などを通じて紹介します。