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オークションからマイアミ・アートフェアまで──多彩な冬のアートシーンをピックアップ

梁瀬薫

2011年12月01日号

マイアミ・ビーチとマイアミ・サテライト・アートフェア

Art Basel Miami Beach
2011年12月1日〜12月4日
http://www.artbaselmiamibeach.com/

 12月1日から4日の4日間、ニューヨークのアート・シーンはマイアミに移動する。42年間開催されているアート・バーゼルのサテライト・フェアとしてアメリカでは最大規模のフェアだ。今回で11回目を迎える。フェアだけでなく、数々のアート・イベントも開催され、現代社会とカルチャーを象徴する。今年のアトラクションとして世界から集まったアーティストによるグラフィティ・アートが注目を浴びた。

マイアミ・アートフェアの主な開催内容

アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ
アクア11
アート・ナウ
アート・フォー・ベターワールド
INKマイアミ
NADAアートフェア
プール・アートフェア
ヴァージ・アート・マイアミビーチ


マイアミ・アートフェアのグラフィティー・アート

オークションから:村上隆の企画による東日本大震災チャリティーオークション

2011年11月9日
Christie's

 ニューヨークのオークション・ハウス、クリスティーズにてチャリティーオークション「New Day -Japan」が開催された。村上隆がカイカイキキと組んで企画。ダミアン・ハースト、カウズ、奈良美智など世界の著名な作家15名が参加し、総額6億8千万が集まった。
 当日は俳優の渡辺謙さんも駆けつけ、岩手出身の宮沢賢治の「アメニモマケズ」を朗読。
 村上氏は「今回の震災は地震によって産まれた災害です。しかし、今日も地球のどこかで災害は起こってしまっている。天災、人災、多くの人間が災いのもと混迷してゆくその原因を突き詰めてゆかねば、災害は何度も同じように発生し、処方していなければその深度は深まりますます人心を蝕んでゆくでしょう。そんなカタストロフのヴィジョンを皆さんと共有可能なきっかけとしてアート作品のオークションという資本主義の最果ての現場が機能してくれれば、私達の今現在の行き先の見えない困苦も、報われる気が致します。アイディア段階からサポートを提供してくれたフランソワ・ピノー氏、そして今回オークションを実現させてくれたクリスティーズに、謝辞を贈りたく存じます」とコメントを残した。

クリスティーズのオークションに出品されたカウズの作品
KAWS, "KAWS BOB ENTERS THE STRANGE FOREST",2011/ Courtesy the Artist

ニュース

 現代美術に最も貢献したとされるアーティストに贈られる、グッゲンハイム美術館恒例のヒューゴ・ボス賞に最終審査で残った6名が発表された。このなかから最優秀賞者には$10万ドルが授与される。ノミネートされたのは写真、ヴィデオ、サウンドとパフォーマンスで時と言語の意味を見出そうとしている、トリシャ・ドネリー(アメリカ生まれ。37歳)、写真、彫刻、個人的な記憶を駆使して文化におけるアイデンティティを探るラシッド・ジョンソン(ブルックリン在住。34歳)、ヴェネチア・ビエンナーレに選出されたポーランド出身のモニカ・ソスノウスカ(39歳)、コンセプチュアル・アーティストのダー・ヴォ(ヴェトナム出身。ベルリン在住。36歳)、ニューミュージアムの「ザ・ジェネレーショナル:キリストより若い」展に参加し注目を集めたトリス・ボナ=ミッチェル(イギリス出身。ストックホルム在住。28歳)、現代中国の政治と社会問題を扱うコンセプチュアル・アーティスト邱志傑(北京生まれ。42歳)。

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