三菱一号館美術館
- 更新日
- 2025年10月29日
2010年、東京・丸の内に開館。JR東京駅徒歩5分。19世紀後半から20世紀前半の近代美術を主題とする企画展を年3回開催。
赤煉瓦の建物は、三菱が1894年に建設した「三菱一号館」(ジョサイア・コンドル設計)を復元したもの。コレクションは、建物と同時代の19世紀末西洋美術を中心に、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック、オディロン・ルドン、フェリックス・ヴァロットン作品等を収蔵。
館内には、ミュージアムカフェ・バー「Cafe 1894」、ミュージアムショップ「Store 1894」、丸の内の歴史体感スペース「歴史資料室」を併設。運営は三菱地所(株)。
100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2
開始日:2025年12月17日
終了日:2025年12月17日
18時30分~20時
静嘉堂文庫美術館安村敏信館長と学芸プロデューサーである橋本麻里氏をお招きし、美術館で眠っている「お蔵入り」の作品が秘める可能性について、三菱一号館美術館学芸員の野口玲一が根掘り葉掘り伺います。
開始日:2026年02月19日
終了日:2026年05月24日
10:00~18:00 ※祝日除く金曜、第2水曜、展覧会会期中の最終週平日は20:00まで
最後の浮世絵師のひとりと呼ばれる小林清親が1876(明治9)年に制作を開始した『東京名所図』は、明治期の風景版画へ大きな変革をもたらしました。黄昏どきの表情や闇にきらめく光の様相を描いた作品群は「光線画」と呼ばれ、深い陰影により江戸の情緒まで捉えています。このような視点は、失われゆく江戸の風俗を惜しむ人々の感傷や、それらを記録しようとする写真の意欲とも重なっており、同時代の浮世絵師たちが文明開化により変貌していく都市を、艶やかな色彩によって楽天的に捉えた開化絵とは一線を画するものでした。
明治末期に浮世絵の復興を目指した新版画は、その技術ばかりでなく清親らが画面に留めようとした情趣を引き継いで、新しい日本の風景を発見しようとしました。清親から吉田博・川瀬巴水らに至る風景版画の流れを、アメリカのスミソニアン国立アジア美術館が所蔵するロバート・O・ミュラー・コレクションの作品によって辿ります。