2日間にわたって「ミュージアム探検」という小学生対象のワークショップを行った。1日目はブリヂストン美術館、東京国立博物館、国立西洋美術館を訪問し、2日目は三鷹市美術ギャラリーで宇佐美圭司展を見た後、三鷹市芸術文化センターでフィードバックの作業を実施した。5グループそれぞれに引率者がついたものの、36人の大所帯の移動は想像した通り大変であった。低学年と高学年では歩幅も体力も違う。ふと気づくとグループの距離が何百メートルも離れてしまったり。
初日は少々ハードスケジュールだったが、子供たちは楽しんでくれたようだった。ブリヂストンでは各々好きな絵の前でじっくりと鑑賞。男子の方が古代彫刻など、立体作品に興味をもつ傾向があるようだ。意外にも飽きたり騒いだりする子供がいない。東博ではトラックヤードや収蔵庫を見たり、運搬用の巨大なエレベーターに乗ったりと、美術館の舞台裏をのぞかせてもらった。西洋美術館ではちょうど「水の誘い」という子供にもわかりやすいテーマ展が開かれていたので、作品カードを集めながら楽しく鑑賞。翌日の三鷹市美術ギャラリーでは、収蔵庫の中に入って高松次郎や李禹煥などの収蔵作品を見る。子供は現代美術にも抵抗がない。
このワークショップはあくまできっかけ作りだが、子供たちが美術館や博物館に興味をもち、家族や友達と再び訪れてくれたらと願う。スポーツや読書、ゲームなどの趣味の選択肢に美術館訪問が入れば...未来の美術サポーターが増えることを期待している。