このページでは編集部のスタッフが交代で、著者とのやりとりや取材での出来事、心に留まったこと、調べ物で知ったこと、考えたことなど、つらつら書いていきます。開設から30年近い記事がすべて読めるartscape。過去の記事も掘り起こして紹介させていただきたいと思います。読者のみなさまには箸休め的な感じで楽しんでいただけると幸いです。

AOMORI GOKANアートフェス2024」にまつわる取材とリサーチのため、まさに現在、八戸を起点に青森県内を東側から西側に横断する旅程の途中、この原稿を書いています(※この原稿は2024年7月12日に執筆したものです)。

昨日新幹線で到着した八戸では、市営の書店「八戸ブックセンター」で働く旧知の友人と久々に話したり、

せっかくなのでと美味しい鯖の漬け丼を食べたり、

「キュレーターズノート」でおなじみの八戸市美術館にももちろん訪れ、話題の「館長の『美』」の実物を見たり、

その後は十和田エリアに移動して、十和田市現代美術館のサテライト会場「space」での尾角典子さんの展示で生成AIと戯れたり、

5月に市内にオープンしたばかりの独立系書店「TSUNDOKU BOOKS」さんにお邪魔したり(食や料理関連の本が特に厚くカバーされた選書が素晴らしかった)、

毛利悠子さんや栗林隆さんなどの作品が観られる松本茶舗で、店主さんの作品解説の熱量に圧倒されたり(これもひとつのレクチャーパフォーマンスでは……?)。


旅の動向はさておき、前々回前回の編集雑記に続き、今回もサイトリニューアルで新たに加わったレビュアーのご紹介、第3弾です。いったん最後となる今回は、アーティストの山川陸さんについて。

これまでも旧「フォーカス」にご執筆いただいたり山﨑健太さんのレビューで作品を取り上げさせていただいたことがありましたが、この6月からはレビュー執筆者として連載陣に合流。出自とされる建築の領域にとどまらず、会場・空間構成の角度から見た展覧会とその鑑賞体験、訪れた都市の地理的・文化的側面からの考察など、独自の視点が立った濃いレビューをすでに何本か書いていただいています。プロフィール文末尾の「家にあまりいない。」という言葉通り、山川さんからの原稿はいつも日本や首都圏を遠く離れた(そして毎回異なる)場所から送られてくる。

過去にはラーニング・コレクティブ「RAU(都市と芸術の応答体)」のプログラムマネージャーを務めたり、シンガポール/隅田川/台湾など、その地域の地形によって導かれるように立ち上がってきた文化や政策へのリサーチに基づいた「Transfield Studio」名義でのツアーパフォーマンスなどの作品を発表されていたり。「人の居かた」をとりまく複雑系を見つめる、移動-リサーチ-制作-パフォーマンス-執筆……それぞれを貫くひとつながりの視座にいつも刺激をもらっています。

そしてタイムリーなことに、ちょうど現在、青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)で2024年9月1日まで開催されている「currents / undercurrents -いま、めくるめく流れは出会って」展の会場構成も山川さんが担当。前期から後期への展示替えを経て、会期後半のスタートのタイミングに今回の取材旅の時期がうまくはまり、現地でもお会いすることになりそうです(※2024年7月24日追記:お会いできました!)。

そしてこの取材の成果は、いつもの記事とはまた異なる方法での発信に新たに挑戦してみる予定なので、道中での試行錯誤はまだ続きそうです。どうかお楽しみに。(G)


関連リンク

アートからはじまる、地域の魅力発見「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」特集(メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド[MMM])
※東京・銀座のスペース「メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド[MMM]」でも8月31日(土)まで、AOMORI GOKANアートフェス2024連携企画のフェアが開催中。