artscapeは1995年の更新開始から、今年でちょうど30年を迎えます。今月中旬、ようやくその記念企画の全体像をお知らせしました。
artscape30周年記念企画 目次ページはこちら:
https://artscape.jp/30th/
畑ユリエさんによる、artscapeの新たな展開を感じさせるキービジュアルにもご注目
そのプロローグとなる座談会記事も公開に(前編/後編 ※7月28日公開予定)。星野太さん、きりとりめでるさん、野見山桜さんのお三方を特別編集委員に迎えた、前後編にわたる特別座談会。CSR(企業の社会的責任)活動の一環として始まったartscapeのあらましの話から始まり、インディペンデントな出版物やウェブメディアの動向、「地方」の捉え方の変化やアート/デザインの批評の現在、ミュージアムを取り囲む多様な人々や施設・機能の再定義など、幅広いトピックに対する濃厚な議論が展開される、節目にふさわしい非常に読みごたえのある座談会になっています。未読の方はぜひ。
この記念企画のことを日々考えているからか、今年で30周年を迎えるものが巷でもなんだか多く目につくのは気のせいでしょうか。国内のミュージアムでいうと東京都現代美術館や東京都写真美術館、千葉市美術館なども開館30周年、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」も放映開始は1995年、森永製菓「板チョコアイス」も30周年記念のバースデーショートケーキ味がコンビニのアイス売り場に並んでいたり。
阪神・淡路大震災をはじめ、日本の現代史を語るなかでも何かと分岐点として語られることの多い1995年と、そんな年に生まれたartscape。読者の皆さんや、これまで執筆・登場してくださった数多くの方々にここまで息長く続けてくることができた感謝を伝えつつ、アートやデザイン、ミュージアム周辺の事柄を扱うメディアとして今後どんな役割を担っていくべきか、この記念企画を通して考えていきたいと思います。
座談会記事のほかにも、多角的な視点から構成されるartscapeならではの30周年記念企画を年度内いっぱい多数準備しています。編集チームも普段の数割増しで慌ただしくしている一方で、楽しみがたくさん待ち受けている今年度。引き続き、ぜひお楽しみに。(g)