「寄せ集め、組み合せ」。平面または立体の非芸術的な既製品や素材をそのまま寄せ集めたり、組み合わせて作品化する技法。呼称としてはJ・デュビュッフェがキュビスムのコラージュと区別するために1950年代から使用、61年ニューヨーク近代美術館で開催された「The
Art of Assemblage」展(企画W・C・サイツ)以降、一般化。ネオ・ダダのジャンク・アートの一種であり、ダダやシュルレアリスムのコラージュから発展。現実空間と造形空間を同等に対置させ緊張関係を作り出すことで既存の価値観、芸術観を否定しつつ、現代消費社会の現実を自覚的に引き受けて造形に直接取り込み、エンヴァイラメンタル・アートにつながる新しい創造領域の可能性を示す。アンフォルメル、ヌーヴォー・レアリスムなど同時期の反芸術運動と連動。L・ニーヴェルスンの家具断片の寄せ集め(《トロピカル・ガーデン》1957−58)、J・チェンバレンのスクラップにされた車の断片の寄せ集めなどに代表作例。
(陳岡めぐみ)
関連URL
●デュビュッフェ http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-dubuffet.html
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