自動記述、自動現象と訳される。そもそもは生理学・心理学用語であり、意識の介在なしに動作を行なってしまう現象を示す。1920年代ヨーロッパのシュルレアリストたちはこの現象を表現に応用し、理性によるコントロールを取り除いて意識下のイメージを記述することを目指した。自由に思いつくままの言葉を記したA・ブルトンとF・スーポーによる詩『磁場』が嚆矢とされる。F・ピカビアのインクのしみやJ・アルプのちぎり絵、M・エルンストのフロッタージュ、O・ドミンゲスのデカルコマニー等がそれに続く。第二次大戦前後にブルトン、エルンストらはアメリカに亡命するが、アメリカでもオートマティズムの方法論は注目され、A・ゴーキーやJ・ポロックらがアクション・ペインティングを産み出すきっかけとなった。
(苅谷洋介)
関連URL
●ブルトン http://www.creative.net/~alang/lit/surreal/writers.sht#Breton
●アルプ http://www.artchive.com/artchive/ftptoc/arp_ext.html
●エルンスト http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/m-ernst.html
●ゴーキー http://artscenecal.com/ArticlesFile/Archive/Articles1997/Articles0297/AGorky.html
●ポロック http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-pollock.html
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