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展覧会レビュー

村田真 原久子

「アサヒ・アート・フェスティバル2002」記者会見
4/5 アサヒビール本社[東京]
 
  これまで福田美蘭、鳥光桃代とコラボレーションしてきたアサヒビールの「アート・コラボレーション」シリーズ。今回コラボの相手に選ばれたのがリクリット・ティラバーニャだがにゃ。で、今年は調子にのって「アートノヴァ」とか「ロビーコンサート」なんかと合体し、「アート・フェスティバル」に規模を拡大するという。さすが業界1位の企業は違う。でも私には拡散してるように思えないでもないが。ま、記者会見は義理で出席したもんで、ちゃんと聞いてなかったが。その後、浅草から日の出桟橋まで隅田川の川下りを楽しんで、企業メセナ協議会から東京芸大(取手だけど)へと船出される熊倉純子さんを祝う扇情パーティーへ。じゃなかった戦場パーティーへ。でもない船上パーティーへ。
[4月5日(金) 村田真]
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木村友紀展「sister」
  4/6〜5/5 児玉画廊[大阪]
 
  学生時代からすでに頭角を表わしていた木村友紀。最近ではNYでのアーモリーショーにも児玉画廊から出品し、注目を集めた。そんな彼女の新作個展「sister」。谷崎潤一郎の「卍」の朗読が流れるなかに、4人姉妹とおぼしき写真が投影されている。写真かと思えば、そうではなくて、静止しているがまばたきを4人がランダムにする。ドーナッツ型のクッションが床にある。このクッションはいずれも古着のスカートを広げてクッションにしたもの。腰の部分がドーナッツの穴のように空いていたというわけ。だから、このクッションを枕にすると膝枕……。どうしたって、同じ会場にこの3つの要素があると、頭のなかはぐるぐる動き出していろんな想像をしてしまう。
[4月6日(土) 原久子]
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O JUN展「ぺかぺか童子」
3/8〜4/6 ミヅマアートギャラリー[東京]
 
 
O JUN展「ぺかぺか童子」
中目黒に移転後、自転車で初訪問。六本木からだと下り坂が多くて楽ちん。ま、下界へ降りるって感じですかね。O JUN展は、ギャラリーの正面にドーンとバカでかいドローイングが斜めに立てかけてある。一見、近ごろのヤワな癒し系絵画と見まがうかもしれないが、ぜんぜん違う。これほど絵画の作法を無視した不穏で毒のある作品にはめったにお目にかかれない。唯一気に入らないのは紙に描いていることだが、それも無作法の作法として許そう。
[4月6日(土) 村田真]
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ダニエル・ゲッティン展
  3/27〜4/25 工房“親”[東京]
 
 
ダニエル・ゲッティン展

中目黒から広尾へ。展覧会を見に来たというより、先月つい衝動買いしてしまった宮本知保の作品を取りに行ったら展覧会をやっていたというだけなのだが。作品は壁にカラーテープや赤いカーペットを貼りつけたウォールインスタレーション。カーペットの切れ端がけっこうな値段で売られていた。つい衝動買いしませんでした、今回は。
[4月6日(土) 村田真]

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東野健一展「あたま山さくらまつり」
  3/30〜4/7 SPACE R/Gallery R[芦屋]
 
  今年は桜が早かったけど、まだ芦屋には少し桜が残っていた。3Fにあるギャラリースペースからは目の前に桜並木が見える。階段をあがってゆくといつもの元気な神戸弁が聞こえてきた。東野さんは絵巻物師。彼の作品は紙芝居の絵巻物版とでもいうのだろうか。絵巻物を手に独特の語り口で楽しませてくれる。彼は世界中をまわっている。でも、いつもどこでも神戸弁だ。彼の神戸弁は世界中で通じるインターナショナル・ランゲージ。桜をテーマにした作品を今回は出品していた。オリジナル作品「あたま山さくらまつり」のパフォーマンス(?)をちょうど見ることができた。
[4月7日(日) 原久子]
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東明展
  4/2〜7 アートスペース虹[京都]
 
  DMに住んでいたアパートが火事になったと走り書きがあり、とても気になっていた。このところの作品は、見に来た人は頭をすっぽり隠して、そこから対面できる人との間でコミュニケーションをとるといったものだった。今回は違った。屋根はない。階段を昇ると土のベッドになっている。寝転がっても身体の上は開け放たれている。画廊じゃなくて、外に持っていきたいね、と画廊を訪れていた人たちと話す。桜の花びらが風に運ばれ画廊のなかまで入ってきていた。
[4月7日(日) 原久子]
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ジ・エッセンシャル
  4/9〜6/2 千葉市美術館
 
 
ジ・エッセンシャル
逢坂卓郎、大塚聡、渡辺好明といった光系の展覧会……と思ったら、須田悦弘の木彫もあってひと安心。光ってるからといって一緒くたにされちゃあ作家もたまらんからね。この展覧会の場合、初めに光ありきではなく、初めに作家を選んで、その制作から「ジ・エッセンシャル」というコンセプトが帰納されたと、学芸員の半田滋男氏は述べている。じゃあそもそも作家選定のコンセプトはなんだったんだろうと、いちおう突っ込みたくなる程度には作品がすべてを語り切れてない気がする。
[4月8日(月) 村田真]
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