以前は菅原清美だったが、今回はスガワラキヨミの名前で出ています。表記を変えたのかと思ったら、すがわらきよみのときもあるという。名前なんかどうでもいいらしい。が、作品制作は10年間ほとんど変わってない。キャンヴァスを床に横たえて絵具を置き、シルクスクリーンを刷るように板でガーッと伸ばしていく。それだけならゲルハルト・リヒターもやってるけど、彼の特徴は裏側の木枠まで浮き彫りにしていること。なんとなく舞台裏を見せてるようで興ざめでもあるが、しかしこうしたある種の自己言及性は、絵画のもつイメージと物質性という二面性を矛盾することなく同時に浮き立たせもする。あ、ちょっと美術評論しちゃったかな。 [4月10日(水) 村田真]