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平田五郎展 |
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1/4〜3/30 群馬県立近代美術館[群馬] |
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現代美術棟の巨大空間に半透明の白い幕がマスタバ状に吊られている。幕は3重に張られ、その間にできた回廊を通り抜けると、中央に例のパラフィンワックスによる2階建ての家がある。狭い入口を入り、ぐるっと1周して2階に昇ると、ちょうどひとりが横たわれるスペース。白くてひんやりして、こりゃいい気分。パンフレットを見ると制作助手ボランティアに29人の名が記されているが、うち24人までが女性名ではないか。平田が女にモテる、というより、こうしたボランティアに積極的に参加するのは女性ばかり、というのが現状なのだ。どうでもいいけど、実は群馬くんだりにまで来たぼくの目的はこれではなく、常設展示されている湯浅一郎の油彩画「画室」。最近どうもこの画家のこの作品が気になってたもんで。
[2月27日(木) 村田真] |
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郡裕美展 すべては流れである |
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3/1〜5/31 メゾンエルメス8階フォーラム[東京] |
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床に白い砂を敷きつめ、柱の周囲を同心円状に掃いたインスタレーション。手前には白木の縁台が設けてあり、そこに座って見られる仕掛けだ。つまり竜安寺の石庭ですな。ガラス越しに銀座の夜のネオンが映る。作者の郡さんは昨年、武蔵野市の使われなくなった図書館で「グリーン・ライブラリー展」を企画した人で、現在イエール大学で日本建築原論を教えている。いかにも建築家らしい発想というか、いかにも建築家らしい解答というか。つまり与えられた条件のなかから導き出された作品が、よくも悪くもきわめて理づめで、計算しつくされているという印象なのだ。
[2月28日(金) 村田真] |
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Ark First展 片岡健二・北城貴子・満江英典 |
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3/5〜15 カサハラ画廊[大阪] |
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若手ぺインターの3人展。片岡はここ数年、同じ女性の顔だけを描き続けている。今回も大画面に描いた肖像だった。北城は風景を描いているが、パープル系が中心の画面から最近はグリーン系に。より具体的なランドスケープが画面に広がるような絵になってきた。満江は身体というか、身体を包むもう一枚の表皮である服がモチーフに描かれることが多い。それぞれが期待される若手であることは確かだ。だが、かなり個性の異なる3人をどうして同時に展観しようとしたのか、かなりナゾめいていた。
[3月3日(月) 原久子] |
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上村亮太展 |
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3/3〜15 Oギャラリーeyes[大阪] |
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10年近く前に観たとき、上村の作品はモノクロの画面でかつ巨大で、壁だけにとどまらず床にも作品が広がっていた。そんなことを思い出して本人に言うと「絵は大きくないといけない、って思っていた時期があった」と話してくれた。しかし、その後たまたま散歩道で遭遇した花に感動して、それまで描くことのなかった花などもモティーフにするようになったそうだ。彼はいま動物園に通って、絵を描いている。動物やそこにいる人々の情景を描きたいというのではないように思える。
[3月3日(月) 原久子] |
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第50回ヴェネツィア・ビエンナーレ記者発表 |
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3/3 国際交流基金国際会議場[東京] |
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日本館コミッショナーの長谷川祐子氏と、参加作家のひとり小谷元彦の記者会見。内容は前号でリポートしたとおり。新しい情報としては、オープニングにはユーコちゃんのハレのキモノ姿が見られるらしいこと。ニャゴヤ・サトルヌスの質問に答えたもの。くだらねー質問すんな!
[3月3日(月) 村田真] |
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英裕展 |
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2/25〜3/9 ギャラリーTAF[京都] |
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タイに魅せられて、現地を旅した時に目にしたモティーフを描くことがほとんどになったという英裕。タイの街角でよく目にする糸でつないで作った花飾り。彼女は市民の信仰の厚さを物語るこの飾りを好んで描いている。
[3月7日(金) 原久子] |
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篠山紀信写真展 Tokyo
Addict |
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3/4〜4/13 KPOキリンプラザ大阪[大阪] |
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オープニングパーティだったこの日は篠山紀信氏も会場に現われた。村上隆率いるカイカイキキ/ヒロポンファクトリーの面々の集合写真や、東京で開かれた「JAM展」の際の赤いロンドンバスの前での出品作家たちの集合写真。そんななかに証券取引所の写真もある。いずれも高さ2mほどに引き延ばされて迫力はあるが、時間や動きを止められた瞬間の静けさや空虚さのようなものを感じる。
[3月7日(金) 原久子] |
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ボリス・アシュール展 霧 |
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3/7〜21 remo[大阪] |
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アーティストインレジデンス・プログラムART-EX(大阪府)の招聘でフランスから来日中のボリス・アシュールの映像個展。無人のショッピングモールに現われたゴーストたち。大阪にある空きテナントの多いショッピングモールで、登場するゴーストに扮しているのは現代ダンスのダンサーたち。真顔で振りを合わせて踊る姿がコミカルで笑えてしまったのだが、この作品をフランスで上映すると現地の人の目にはどんなふうに映るのか知りたいと思った。
[3月7日(金) 原久子] |
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