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束芋展――おどろ おどろ |
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3/21〜6/8 東京オペラシティアートギャラリー |
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映像インスタレーション《にっぽんの湯屋(男湯)》と新作《にっぽんの御内》、そしてそれらの作品のアニメーション原画を展示。《にっぽんの御内》は足で操作すると部屋のなかを360度床も天井もぐるぐると移動することができる。マウスが黒いネズミの姿をしていて、そいつをクリックして襖を開けたり、冷蔵庫を開けると次々と映像作品が流れ出す。でも、最後まで話すと未だ観ていない人に申し訳ないので、とにかく展覧会へ出かけて体験してみてください。(私信:本展カタログのテキストを執筆しましたので、こちらも読んで頂けると嬉しいです)
[3月20日(木) 原久子]
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成田久 |
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3/17〜3/22 巷房+Space Kobo & Tomo |
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デザイン画ともドローイングともつかないようなカラフルな色彩で描かれた作品が壁一面を埋め尽くし、その絵のなかから飛び出してきたような衣装が床に広がっている地下スペースでの展示。上部階の巷房では身体サイズからはかけ離れた真っ赤なドレスが部屋いっぱいに広がっている。最近あまり観ることの少なかったポジティヴな気分にさせてくれる表現だった。
[3月22日(土) 原久子]
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ウィーン美術史美術館名品展――ルネッサンスからバロックへ |
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1/11〜3/23 京都国立近代美術館 |
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ベラスケスの《青いドレスのマルガリータ王女》をはじめ、ブリューゲルやヴァン・ダイク、ルーベンス作品など、ウィーン美術史美術館のから持って来たお宝が並ぶ。同じ作品であるはずなのに、流れにまかせて作品の前を移動せねばならないような日本でのこうした展覧会で観るものは、なんだか違った印象。黒山の人だかりの中では作品を観ることになかなか集中できない。
[3月23日(日) 原久子] |
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京都市美術館開館70周年記念プレ・イベント 羊飼いプロジェクト2003 井上信太 |
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3/16〜23 京都市美術館 |
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木製パネルに4本足の顔のない動物を描いて、街角などさまざまな場所に「放牧」する井上信太。自ら描いた羊のような書き割りパネルを持参して、プロジェクトをすすめている。設営をして写真や映像におさめてゆくのだが、その過程でいろんなドラマが繰り広げられる。動物園が美術館の隣にあることもあって、象やラクダなど羊以外の動物も今回は登場。美術館へ来た人や、前を通りかかった人たちが記念撮影をしてゆく姿を見ていると面白かった。うさぎの耳を持って自分の好きな場所に持って行こうとする幼児などもいれば、口を開けたカバに頭を挟まれた設定をつくって写真を撮る人など。井上もそんな光景を遠めにずっと見つめていた。
[3月23日(日) 原久子] |
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二条城ライトアップ |
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3/21〜4/13 二条城[京都] |
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二条城の築城400年を記念するイヴェント。全体の照明デザインは内田晴(照明デザイナー)が担当。光と影により既存の空間をがらりと異なるイメージにしてしまうアーティスト高橋匡太が、外堀と内堀の城壁を映像と照明等で作品化した。
[3月23日(日) 原久子]
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椿昇「国連少年」 |
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3/23〜6/8 水戸芸術館現代美術ギャラリー[茨城] |
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予定していた展覧会がつぶれ、急遽3カ月前に椿の個展に決まったそうだ。この時期にやるならこれっきゃないだろうと設定されたテーマは「国連」。いつもとは反対側の出口から入ると、赤い壁に掛かった60丁もの銃が出迎えてくれる。細長い通路の床にはストライプが引かれていて、これはWTCの外壁のコピー。劣化ウラン弾を処理するモンスターベア「テツオ」、国連軍ユニフォーム、地雷除去ロボット「ペンタ」などが各部屋ごとに並んでいる。最後に、クリスタルパレスの形をした小さなクリスタル模型が置かれていて、なんだろうと思った。クリスタルパレス(水晶宮)は、150年ほど前にロンドンで開かれた第1回万国博覧会のために建てられた鉄とガラスの仮設建築。近代的な産業社会の象徴か、あるいは多国が集結する前国連的な意味をもたせているのか。アメリカがイラクに侵攻してから3日後に始まったこの展覧会、発想もツメもスピード感にあふれている。
[3月23日(日) 村田真]
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青木繁と近代日本のロマンティシズム |
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3/25〜5/11 東京国立近代美術館 |
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最近おもしろい展覧会が少なくなった、と2号ほど前に書いた。おもしろい展覧会とは学芸員の企画性もさることながら、なによりバリッとした絵画を見せてくれる展覧会のことであり、バリッとした絵画とは、西洋なら印象派以前の近世絵画、日本なら明治あるいはせいぜい大正期までの油絵のことだ。「のことだ」といっても私がいま勝手に決めたのだが。で、この「青木繁と東京ロマンチカ」(違ったか)は、久々に明治・大正期のバリッとした絵画を見せてくれるおもしろい展覧会だった。入口正面には青木のデッサン「眼」がこちらを見すえている。青木の作品はこの導入部と会場なかばと最後部に分散し、そのあいだを同時代のロマンチックな画家たちの洋画・日本画で埋める構成。ふだん東近の常設では10秒も凝視しない作品も、こうしてまとめて並べられるとまた違った味わいがあるものだ。今回あらためて関根正二と岸田劉生(とくに版画)がすごいと思った。最後は青木の晩年(といっても20代後半)の見るも無残な作品群。この後味の悪さはしかし同展が意図したものに違いない。それにしてもこの時代の画家は短命だ。青木28歳、萬鉄五郎41歳、岸田劉生38歳、中村彝37歳、村山槐多22歳、関根正二にいたっては20歳になったばかり。
[3月24日(月) 村田真] |
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マルチプル・マーケット――メイド・イン・キョート |
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3/25〜4/6 ヴォイス・ギャラリー[京都] |
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恒例企画となったマルチプル・マーケット。アーティストたちは遊び心を炸裂させて逸品を競い合うように作っている。今年もっとも私がはまってしまったのは、1枚300円の龍舌蘭(青木陵子、木村友紀、ヒカリ、フジタマによるアーティストユニット)の「コレクションカード」だ。駄菓子屋のくじ引きカードのようなつくりなのだが、1枚1枚もなかなか凝っているし、「キラキラカード」を引くと豪華作品(?)が当たる。中村梨沙の漆の付け爪「オネエ爪」もなかなかそそられるものがあった。Tシャツだのカードだのついつい今年も沢山の買い物をしてしまった。
[3月25日(火) 原久子]
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