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THE ドラえもん |
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3/15〜5/5 そごう美術館[横浜] |
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「あなたのドラえもんをつくってください」との依頼に応えた30人の「ドラえもん世代」のクリエーターによる展覧会。たしか原Qも書いていたと思うが、動いたり光ったり応答したりする作品にはガキがたかっているのに、静止画像(絵や写真やイラスト)は奈良・村上ですら注目度が低い。客の年齢層が低いからしかたないけどね。笑ったのは福田美蘭の《レンブラント――パレットを持つ自画像》。もとになったレンブラントの自画像には背景にふたつの大きな円弧が描かれていて、これを「理論」と「実践」のシンボルとか、古代の画家アペレスの伝説と関連づけて語る論者もいるほど神秘めいているのだが、美蘭はこれを強引にドラえもんの丸い手につなげちゃったのだ。こりゃ愉快。
[3月27日(木) 村田真] |
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井上長三郎展 |
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2/8〜3/30 神奈川県立近代美術館[神奈川] |
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なんだかなつかしい名前だなあ。井上長さんとは面識はないけれど、30年近く前にいちどだけ見かけたことがある。1975年、美大生だったぼくは、新築の都美術館で開かれたアンデパンダン方式の「東京展」に殴り込みに行くという仲間についていって、シンポジウム(糾弾大会だったかも)の席上だれかが窮屈な展示について不満を述べたら、長老の長さんが出てきて「2段掛け3段掛け、すばらしいじゃないか!」とミもフタもなく一喝したんだ。なんだか知らないけど妙に説得力があったなあ。なんでこんな昔話してんだろ。尊敬すべき画家ではありますが、絵はとにかく色が暗くてにごってる。そのあと学芸員の原田光さんやakiko@shogakukanと飲みに行きました。実はそれが目的でした。はい。
[3月27日(木) 村田真] |
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「こんにちは。」珍しいキノコ舞踏団+graf |
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3/27,28,29 graf media gm[大阪] |
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キノコさん達の大阪初公演。grafの家具や照明具も小道具というより、ちゃんと主張して舞台に参加。途中で会場からダンサーが屋外に飛び出し、窓から入ったり、開け放った窓が舞台を広げてゆく。中で何が催されているのか知らない通行人も勝手にエキストラ出演と相成って、会場も笑いに包まれる。Grafのスタッフたちもあらかじめ撮った映像のなかに出演、各々の仕事場でややぎこちないけど楽しそうに踊っている様子がこれまた微笑ましかった。
[3月27日(木) 原久子] |
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山岸俊之展 |
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3/24〜4/5 コバヤシ画廊[東京] |
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ぼくが「東京展」に殴り込みについていったころの同級生で、いまだこりずに発表を続けているのが山岸くんだ。ここ10年くらいは流木をはじめ木を使ったインスタレーションを展開している。「自分のしていることは、木を動かしているだけかもしれないが、そういう役目の人間も、自然は作ったのだろう」と案内状に書いているが、なんだかどんどんプリミティヴに回帰しているみたいだ。
[3月28日(金) 村田真] |
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押江千衣子展 |
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3/4〜29 西村画廊[東京] |
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押江といえば押し花じゃなくて草花だけかと思ったら、なんと今回は風景ではないですか。どこの風景かというとフランスやベルギーの片田舎らしい。でも押江さんの色調だと日本の風景に見えなくもない。山陰あたりか。なぜベルギーが出てくるかというと、これからしばらくアントワープに滞在するため下見に行ったからだ。いいなあ、アントワープといえばルーベンス。『フランダースの犬』のネロ少年が見られなかったルーベンスの祭壇画がある。ルーベンスの家にはヴィレム・ファン・ハーヒトの《コルネリス・ファン・デル・ヘーストの収集室》がある。でも押江さんの絵とはあんまりつながりませんね。
[3月28日(金) 村田真] |
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0号展 |
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3/15〜30 トーキョーワンダーサイト[東京] |
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前にも引用したが、「最近の絵描きがやたら大きい絵を描き過ぎるのは自信がない証拠だ。本当に上手い絵描きは小さい絵も描ける」とかなんとか、チラシの石原慎太郎のキャッチに惹かれて訪れる。0〜6号までの公募展。なるほど「上手い絵描きは小さい絵も描ける」かもしれないが、ここには「上手い絵描き」は出してなかった。販売希望の作品には値段もついていて、だいたい5千〜5万円の価格帯。
[3月28日(金) 村田真] |
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VOCA展 |
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3/14〜30 上野の森美術館[東京] |
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お花見の人でにぎわう上野公園を横切ってVOCA展に向かう道中、出品作家の秋山さやかと出会う。会場はけっこう沢山の人でにぎわっている。会場内でも数人の知合いと出くわす。皆なんだかんだ言ってもわざわざ足を運んでくるわけだ。1階、2階とずらりと並んでいたが、会場を出てからヴィジュアルが思い出せる作品は意外と少ない。平面の表現について常に考えている人より、全く違ったジャンルからひょっこりと入ってきた人のほうがつまらないことにこだわらず、ストレートに描くことを楽しんでいる感じがして共感を覚えることができた。映画監督でもある大木裕之のペインティングは今回の隠し球だったかな。
[3月29日(土) 原久子] |
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中川佳宣展 |
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3/29〜5/17 タグチファインアート[東京] |
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関西を拠点にする中川の個展。石膏でつくった白くてマットな表面の立体が、緑青をふいた脚付きの台座の上に鎮座していた。
[3月29日(土) 原久子] |
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