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一眼レフ

Single-Lens Reflex Camera
更新日
2024年03月11日

レンズとフィルムのあいだに反射鏡を置くことで、実写像に近い像をファインダーで見ながら構図を決めることができるカメラ。レンズを通った光がミラーによってピントグラスに導かれるという意味では、カメラ・オブスキュラも一眼レフと同じ構造だといえる。レンズから入ってくる光を45度の角度でそのままファインダー・スクリーンに反射させるため、二眼レフやレンジファインダーのような視差がなく、ファインダーから見える像が実際に撮影される写真の像と一致する点で優れているが、撮影時にミラーの跳ね上がる音や振動が発生する。撮影用とファインダー用の光学系が一系統であることから、「一眼」と付けられている。「レフ」の語源はドイツ語の「Spiegelreflex(鏡の反射)」である。1930年代に35ミリフィルム用の一眼レフカメラが開発されてから現在に至るまで、レンズ交換式のカメラの主流となっており、近年はより軽量化、小型化されたミラーレスのデジタル一眼レフカメラも登場している。

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参考文献

『戦後日本カメラ発達史』,日本写真機工業会編,東興社,1971