直島の「地中美術館」を訪ねるために、高松空港に降り立つ。今日は、終日香川県側でいくつか観て歩き、島に渡る。ジャパニーズ・モダン「剣持勇とその世界」展が丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)で開催されている。金丸座を見学する琴平経由で向かう。
ネットで調べた金丸座には柱がある(2001年撮影)。しかし、僕が目にした金丸座には柱がない。耐震補強工事の際に文化庁の指導と許可を得て、柱が邪魔でみづらい座をなくすために撤去したと。保存と修復の難しさを思う。
金丸座を後にして丸亀市猪熊弦一郎現代美術館に向かう。副館長になられている白川氏に御挨拶。2004年11月20日にオープンしたMoMAの新館を手掛けた谷口吉生氏の手によるMIMOCAは1991年竣工。水戸と1年しか違わない割には、きれい。経年のヘタレを感じさせないのにはちょっと感動。彰国社から出ている「エスキス04」を購入。MIMOCAのすべてがまとめられた建築図書で古谷誠章氏の編著。
丸亀から牟礼に移動。イサムノグチ庭園美術館を訪ねる。美術館として開かれてからは初めての訪問。敷地内全てにイサムノグチの息吹を感じることのできるこの空間は貴重。その世界観を守る池田さんらの尽力に脱帽。イサムと言えば、谷口氏の父上との交流が思い出される。
直島に向かうフェリーに乗り込むと、全てを向こう岸に置いてきた気分になる。