日比野展「一人万博」への参加協力お願いのために、日比野さんと深澤直人デザイン事務所を訪ねた。用意したタレルのカタログのお土産は、「これ、欲しかったんだ」と言って喜んでもらえた。
日比野さんと深澤さんは18才の時に多摩美サッカー部でボールを蹴っていた仲。途中ブランク(深澤さんがアメリカに渡っている間とか)があったとしてもいわゆる旧知の間がら。その二人のやりとりは脇で聞いていても面白い。時に学生時代の二人がでて、時に名のある二人の双方共にリスペクトしあったやりとりが続く。でも、どちらもが誰でも無かった時代を知る二人のやりとりは興味深い。否が応でも核心を柔らかな言葉で突いてくる。深澤氏は展覧会にとってとても大きな援軍の予感。。詳細はこれからとなるけれども、かなり展覧会にコミットしていただけそう。今後の展開がとても楽しみだ。そんなとても有意義なミーティングの時の経つのは早く、あっと言う間に予定していた時間となる。
事務所を辞した後、日比野さんの事務所に一緒に戻り、模型を見ながらの展示プランの検証をする。ギアの入った日比野さんから新しいプランをもらう。文句なく良い球。ああだこうだ言いながらのチェック。展覧会の核になる部分が形成されつつ、同時に具体的なモノとして落とし込まれつつある。かなりクリエイティブな局面に入り始めた。あと3巡はしないとならないだろうな。そこからがさらに面白い。そして他の人が一目で面白いとおもってくれるのもその辺りからだ。その意味ではまだまだ。五月連休中の予定も確定。キックオフも間近に迫る。
一番はじめに「これかな」と思った箇所が周回遅れ感を漂わせていることを二人が気づいているのだ。これはかなり良い状態にあることを意味する。確定しない暫定感を保ちながら進めていく企画の作り込み作業。浮遊感の方が前進や後退と言った直線的な動きよりもしっくりくる。そう、重力に逆らって浮遊しはじめたらしめたもの。啓蟄も近い。
見た目には判然としないもののかなりの前進感(あれ、先のセンテンスと拘泥するぞ)を感じつつ、「日本-北朝鮮戦」をテレビで観戦するために日比野さんと連れだってテレビの置いてある近くのメシ屋さんに移動。初めの4分とロスタイムの3分に得点して2−1。得点3をゲット。勝利を堪能して、店を出たらアトリエ・ワンのお二人にばったり。別れたばかりの日比野さんとアトリエワンの事務所訪問。終電の時間が迫り、慌ただしく退散。充実した良い一日だった。