4階展示室にて開催する「山王美術館コレクションでつづる 印象派展」に連動して、5階展示室ではコレクションの中より日本画の作品を中心にご紹介いたします。
西洋絵画における革新を促した印象派の画家たちに大きな影響を与えたのが日本美術でした。19世紀後半のフランスでは、ジャポニスムが流行。浮世絵版画に深い関心を寄せたモネ、ドガらは積極的に蒐集し、浮世絵を通じて見出した日本美術の特徴に刺激をうけ自らの絵画表現へと取り入れていきました。
本展では、日本の自然観照に根ざした風景画・花鳥画を描いた幸野楳嶺・川合玉堂・上村松篁・上村淳之、伝統をふまえながらも独自の美人画へといたった上村松園・伊東深水、新たな潮流のなか古典絵画の精神を研究した小林古径・前田青邨らとともに、印象派の技法を思わせる堂本印象・杉山寧・東山魁夷らの日本画を展覧いたします。