波多野華涯(1863-1944)は大阪に生まれ、跡見花蹊、瀧和亭、森琴石らに学び、大正8年(1919)より岡山に定住して画塾を開いた南画家。堅実な学習に基づき、筆力のある花鳥図や山水画を描きました。本展は子孫宅に受け継がれた作品資料を通じて華涯の画業をたどるとともに、同時代の岡山文人たちにも注目し、近代南画の一様相を探ります。