絵画を描く前に画家たちは下絵を制作し、どのような構図、図様を描くか試行錯誤しました。また画家たちは師の作品を写したり、古い絵画や工芸品を見て写したりすることで、画技を深めていました。
今展では、渡辺崋山や椿椿山に強く影響を受けた「崋椿系(かちんけい)」と称される画家たちに焦点を当てます。残された下絵・粉本・手控帳をひも解くと、下絵は何度も紙を重ねて修正した跡があり、粉本や手控帳には雪舟や琳派、中国絵画など様々なジャンルの作品を写していました。館蔵品および寄託品から、崋椿系画家たちがどのように絵画を学んでいたかをご覧ください。