HAPSは、京都市にゆかりある若手アーティストの作品販売を支援するため、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」にオンラインギャラリー「HAPS KYOTO」を出店するとともに、「HAPS KYOTO」の出展作品をオフラインで直接ご覧いただく展覧会シリーズ「HAPS KYOTO selection」を定期的に開催しています。
この度、「HAPS KYOTO selection」第6回として、アーティストであり、展示企画や執筆でも活躍する宮崎竜成をフィーチャーし、HAPS KYOTO selection #6 宮崎竜成「グレゴリオの疲弊/東山区」展を開催いたします。

宮崎は「リズム」をキーワードに、作品制作から作家自身の生きる環境の構築に至るまでの幅広い活動を行うアーティストです。本展タイトルの「グレゴリオの疲弊」は、私たちが日常で使用しているグレゴリオ暦に由来します。現在においても世界標準として使用されている暦の中で生きる私たちは、生活に根ざしていた時間の感覚や季節の移り変わりを、一定の「数」として把握しています。そのことは利便性をもたらす一方で、暦を定める権力の存在や、無限にも感じられる定量的な時間の連続により、私たち個々の「時間」の感覚を衰微させていないかと宮崎は考えます。
本展では、時間と自身の身体の感覚を知覚するための「時計」を用いた、宮崎による24時間をかけたパフォーマンスを通じて、質的な時間の感覚を鑑賞者が追体験します。
ぜひご来場の上、ミクロとマクロを往還する「リズム」をご体験ください。

=======================

宮崎竜成(みやざき りゅうせい)
1996年京都府生まれ、石川県在住。2023年金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科博士後期課程修了。
あらゆる物事が固有にあるということと、それがある連続の中の一つであるということとを同時に含むことを「リズム」として捉え、それを手がかりに固有のものが固有のままあるまとまりを持つ運動の形をあらゆる手段でつかまえようと模索中。それは時に絵画や音楽といったメディアと結びついた作品になったり、自分自身が生きている環境のインフラ構築へと向かったりしている。主な展覧会に「福光ネオ地鎮祭」(福光まちなか文化祭、富山、2024)、「蠢」(CSLAB、東京、2024)、「極悪Egregious」(ASTER、石川、2023)、「密室、風通しの良い窓、ぎこちないモンタージュ」(名古屋市民ギャラリー矢田、愛知、2022)、「その声は歌になるか、その音は律動するか」(彗星倶楽部、長野、2020)など。