本展は「ギャラリー」と「住居」の表裏を持つ熊間と共震する映像インスタレーションである。
修了制作「two side of…」では概念の逆転の周期を扱ったのに対し、本作では逆転そのものを扱う。

”two side of the same coins”(表裏一体)とは、相反するように見える2つの概念や要素が、実際には同じ基本的な要素や原理から生まれていることを意味する。
鑑賞者は対照的な2つのものは、表裏が一体であり、深く結びついていることにゆっくりと気がついていく。
そこには何が起こっているのか。

作家


本展では日の入り後の、暗くなってから開間します。本来の熊間の公私が混在した状態のまま、光線によって再現された像を知覚することができる時間帯は限られています。物理的に外部から分断することは可能ですが、熊間と相対的な関係にある物事を手放す欲求はありません。
メタバースやスマートウォッチといった、世界の置き換えに成功した私たちは、事象だけでなく、想念や感情すらも情報へと置き換えていくでしょう。しかし、その情報を伝達する媒体である光線にも、人の手や想念が吹き込まれていることを想い、本展に触れていただけたら嬉しいです。

家主

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出展作家:棟光里(hikari mune)

Sound : MUNERISA
会期:12月8日(日)〜12月30日(月)
   日の入り〜21:00
   ※金土日祝のみ
会場:熊間(京都市中京区西ノ京西月光町18-7)
   JR・地下鉄東西線「二条駅」より徒歩8分