「いんざいの不思議な庭」は、印西市文化ホール2階にあるガラスに囲まれた中庭を舞台に、来館者とアート作品との出会い、そして作品を通じた新たな気づきの機会を提供しようとする試みです。今回は造形作家・塩谷良太氏を迎え、塩谷氏が「握手」をテーマに継続的に取り組んできたプロジェクト「HitoTeMa」(ひとてま) の作品を紹介いたします。
 本展では3,000個を超える粘土ピースが中庭全体にさざ波のように広がります。丸みを帯びたユニークな形の粘土は、ひとつひとつが人々の「握手」によって形成されたものです。
 作品は天候や時間帯によって表情を変え、特に夕暮れ以降は、ガラスの乱反射によって煌めきながら更に増殖するイメージをもたらします。中庭と内外を分かたれながらもガラス面を介し、「HitoTeMa」が波及させた人々のつながりと向かい合う本展は、タイトルの通り「ここではないどこか,今ではないいつか」に想いを馳せる契機となることでしょう。
 普段の文化ホールとは様相の異なる「不思議な庭」にて、ひととき日常の視点から離れた新しい出会いをお楽しみください。

【関連企画】アーティストワークショップ「みいだすと、いかす」
身の回りにあるさまざまな「もの」の魅力を、粘土を使って引き出してみましょう。
「ひとてま」ピースの制作も体験します。
日時:3月1日(土) 1回目 10:00~12:30 /2回目 13:30~16:00
対象:どなたでも(要申込)
参加費:500円