本展は 2024 年に<ベルサイユ賞>(ユネスコ本部創設の建築賞)を受賞した記念として行われる特別企画展で、当館にとって初の現代美術展となります。チーフキュレーターに美術家の齋藤恵汰を迎え、コキュレーターとして松⼭孝法、李静文、根上陽子が参加いたします。
また中国、インドネシア、韓国、ミャンマー、シンガポールなど、東アジアにルーツを持つアーティストが参加する国際展として日本からは遠藤薫、⾦理有、久⽊⽥⼤地、鈴⽊操、MADARA MANJI、韓国からオミョウ・チョウ(Omyo Cho)、中国からジェン・テンイ(鄭天依)、インドネシアからムハマド・ゲルリ(MuhamadGerly) 、ミャンマーからソー・ユ・ノウェ(Soe Yu Nwe) が参加いたします。...
今回チーフキュレーターの齋藤は、このミラーガラス・スクリーンによる美術館と周辺環境の一体化から思考を開始しました。また造船開発の技術を使った可動展示室、美術館の向かいに日本屈指の観光地である宮島を擁する立地状況を踏まえ、それらに応答していく展示として構成いたしました。この美術館と宮島の関係を相似形に展開していけば、やがて広島県と瀬戸内海の関係や、日本と東アジアの関係を再考するヒントになるのではないかと考えたのです。「周辺・開発・状況 ─現代美術の事情と地勢─」というタイトルは、「environment」以外にも多元的な意味がある日本語の環境という単語からインスピレーションをうけ展開されたキュレーションを表現するものです。[美術館サイトより]