1981年、仙台市に開館した宮城県美術館は、明治から昭和に至る充実した絵画作品を収蔵しています。
本展では、コレクションの原点である高橋由一をはじめ、萬鉄五郎や松本竣介など近代美術史の指標ともなる作家の作品を展示するほか、戦後の抽象画、関西の前衛グループ「具体」の作家の作品などにより、熱気に満ちた激動の時代を浮かび上がらせます。一方、海外作家では、カンディンスキー、クレーらドイツ表現主義の画家たちの優品が美術館の個性を豊かに形成しています。さらに、エッセイ「きまぐれ美術館」で知られる洲之内徹が残した「洲之内コレクション」は、多くの美術ファンを魅了し続けています。
大規模改修工事のために休館中の宮城県美術館のコレクションは全国各地を巡回し、この秋、当館の展示室に勢ぞろいします。