江戸文化華やぐ文化・文政期や激動の幕末維新期など、文化も政治も大きく動いた日本の19世紀は、和本や錦絵が盛んに制作された時代でもありました。和本では草双紙と呼ばれる庶民向けの小説や、面白おかしい滑稽本など多彩なテーマの作品が刊行されました。また、多色刷り木版画である錦絵も18世紀半ばに登場し、19世紀も引き続き人気を博しました。明治に入ると幕府の規制がなくなり、江戸時代に描けなかった作品が世に出され、木版文化は一層繁栄しました。
一方で、明治維新以降西洋から流入した技術の中には、次世代の印刷技術とも言える石版印刷があり、19世紀を最後に木版の隆盛は終焉へと向かいます。
今回の展示では、木版印刷が最も盛んであった19世紀の和本と錦絵から、当時の出版文化をご紹介します。

【秋季展ミュージアムトーク】
9月14日(日)・10月26日(日)14時~14時30分
予約不要・参加費無料(入館料要)
担当学芸員が展示室内をご案内しながら、展示の見どころを解説いたします。

*同時開催展示
酒資料室展示「世界のみなさんこんにちは 日本酒と博覧会」
笹部さくら資料室展示「笹部新太郎と桜のまち・西宮」

会期中、講演会や様々なイベントを開催いたします。
詳細は同館公式HPをご覧ください。