明治から昭和にかけての著名な実業家である原三溪、松永耳庵、益田鈍翁は、近代の日本経済を牽引した存在です。貴重な美術品や茶道具の蒐集家としても知られ、近代の茶の湯の文化の形成においても多大な功績を残しました。自らも書画を嗜み、豪放で大胆、時に大らかで品格のあるその作風からは、偉大な実業人の胆力や、美術文化への敬愛の念が感じられます。稀代の数寄者3名の貴重な書画作品49点(前期24点、後期25点)を通して、その美意識に迫ります。