「景色ひろう画家」として活動している一瀬大智(1995年 奈良県生まれ)。アクリル絵具の軽い筆致で表現されるその作品は、目にした者の心にやさしく入り込んでくれます。2021年のAIRをきっかけに辰野町を度々訪れており、23年には当館で開催された2つの展覧会で作品が展示されました。今回はキャンバスによる絵画を中心に最大規模でご紹介します。
「私は、大きく開けた自然の眺めを描くことが多い。辰野も私が生まれ育った奈良も海がなく、山が見えるという点ではどこか馴染むものがある。小さい頃から知らない路地に入り、自身の中のささやかな地図を広げることが好きだった。その感覚はいまも変わらず胸の片すみに残っている。辰野に初めて来たときも町内を歩き回ったり、すぐそばにある大城山に毎日のように登って空白の地図を埋めていった。」
作者の地図から立ち現れる絵画たちは、あなたの記憶の地図にも重なって見える部分があるかもしれません。

11月2日(日)午後~ 作家によるギャラリートークとaus演奏会
詳細は決まり次第当館インスタグラムにてお知らせします。