大東さんは見知らぬ過疎地や住宅地を歩き、祖先を供養する行事でもある「盆踊り」を踊ることで、そこに佇む気配を読み取り、風景の中に残る人々の営みや在処を探求してきました。本展では道路構造の最下層を指す「路体(ろたい)」を展覧会タイトルに新作と旧作を共に展示致します。
サンセリテでははじめての個展です。ぜひご高覧下さい。

[道路構造の最下層を指す「路体(ろたい)」。慣れ親しんだ風景にはそもそも物理的な「層」があることに気づく。
表出している層も深部で眠る層も、人工的な手跡にまみれているだろう。
また、路体の体という字を考えたとき、景観そのものが風景に横たわる体のように思える。
体であるならば、すでに死という営みを内包しているはずだ。
営みのサイクルを前提とした体、それが「風景の原型」なのではないか。]

大東 忍
2017 愛知県立芸術大学 美術学部油画科卒業
2019 愛知県立芸術大学 美術研究科 博士前期課程修了 平成30年度優秀作品賞
2024 VOCA賞(「VOCA展 2024 現代美術の展望—新しい平面の作家たち」)
2025 第18回shiseido art egg 第1期 大東忍「不寝の夜」 東京都