花見が庶民の娯楽として定着したのは18世紀前半のこと。江戸市中や郊外にはいくつもの花見の名所が誕生し、人々は春の風情を味わいました。また、「鑑賞用の花」への関心が高まり、キク、ボタン、ハナショウブ、アサガオなどが盛んに栽培・品種改良されました。約260年にわたる天下泰平が続いた江戸時代、花を愛でる文化は大きな発展を遂げました。
本展では、来たる春にふさわしい華やかな作品を展示すると共に、江戸っ子たちに親しまれた草花をご紹介します。花らんまんな浮世絵をご堪能ください。