「広重」と呼ばれた絵師や画家が複数いたことをご存知ですか?
初代歌川広重の没後、その名跡は五代目まで受け継がれました。最初の継承者である「二代広重」こと歌川重宣は、師・初代広重の署名書体や画風を忠実に踏襲しつつ、幕末・明治の世相を反映した新たな画題や独自の表現に挑んだ浮世絵師です。一方、初代を彷彿とさせる風景描写や叙情性から、「〇〇の広重」と称される画家も現れました。
二代広重の生誕200年を記念する本展では、襲名後初の大規模シリーズ「諸国名所百景」と初代広重による「六十余州名所図会」の比較展示を通して、その魅力を再発見します。さらに、「明治の広重」こと小林清親や「昭和の広重」こと川瀬巴水の作品も紹介し、「広重」と呼ばれた絵師・画家の表現に息づく広重イズム――「広重らしさ」「広重っぽさ」の正体を探ります。