この度、当館のコレクションの中から、約3年ぶりにマルク・シャガールの版画集「サーカス」をご紹介いたします。

19世紀末頃から20世紀初頭にヨーロッパ諸国で全盛期を迎え、一般大衆から貴族まで、多くの人々を魅了してきたサーカスは、シャガールをはじめ、ピカソや、ルオーなど多くの芸術家たちがテーマとして取り組み、数々の作品を残しています。

シャガールが「人生の縮図」として描き続けたのが、華やかな表舞台と、その裏にある貧しい舞台裏が同居する「サーカス」の世界でした。
本版画集では、道化師や空中ブランコ乗りなどサーカスに登場する人々と共に、生涯にわたり描き続けた恋人達やバイオリン弾き、故郷の風景などを織り交ぜながら、独自の色彩でカラーとモノクロームに分けて描かれています。

1967年に出版されたこの版画集(出版された250部のうち当館所蔵は54番目)は、これまでのシャガールの人生や芸術の集大成ともいえるでしょう。
「色彩の魔術師」と呼ばれたシャガールの幻想的な世界をお楽しみください。