2026年05月11日掲載
Rain Blooms — Worlds Emerging from Computation
NEORT++
- 会期
- 2026年05月15日~2026年05月31日
カルーセル
本作品は、作家が2年にわたり独自のセル・オートマトンのアルゴリズムを追求し続けた実践の成果です。セル・オートマトンとは、格子上の各セルが近傍の状態に応じて更新される計算システムであり、全体を統括する司令塔は存在しません。作家が設計するのはあらかじめ完成された形ではなく、ピクセル単位の局所的なルールであり、そのルールの反復実行から制作者自身も予期しない多様な現象が立ち上がり、変化し続けます。それは、単純な規則の集積が複雑な秩序を自ら編み上げていく終わりのないプロセスです。
本作品では、近傍セルの取り方を古典的なセル・オートマトンより広く設定し、複数の「種族」間に攻撃・同化・無視といった関係性を持たせ、さらに各セルに生命力のパラメータを導入しています。これらの局所ルールの積み重ねから、湧き立つような有機的な動き、直線的で無機的な動き、そしてそれらが織りなす複雑なパターンが現れます。またキャンバスに絵具を垂らすように外部から投入された図形は、即座にセル・オートマトンの一部として振る舞い始め、周囲との相互作用を通じて崩れ、増殖し、別のかたちへと変化していきます。音もまた、セルの色相・明度・彩度の変化から生成され、ビジュアルとオーディオは同一の生成過程に由来するものとして結びつきます。
本展示では、「Rain Blooms」をイマーシブな空間として構成し、コードのリアルタイム実行によって変容していくイメージと音の中に、鑑賞者が身を置く体験を作り出します。壁面を満たすイメージとサウンドは、視覚と聴覚の境界を溶かしながら鑑賞者を包み込みます。作者の意図を離れた生成システムから編み上げられた秩序と混沌に、どのような美が宿るのか。アルゴリズムが創造するその可能性を本展を通じて提示します。
Kazuhiro Tanimoto
https://www.kazuhirotanimoto.com/
Kazuhiro Tanimotoは材料研究開発に従事する化学者であり、コンピュータを用いたジェネラティブなオーディオ・ビジュアル表現を行っている。計算機の処理能力を活かしたリアルタイム生成システムの構築を軸に、セル・オートマトンをはじめとするアルゴリズムによる動的な変化や、物質的・社会的な現象にも通じる生成・変形・崩壊のプロセス、さらにそうした計算過程から生まれるコンピュータに固有の表現に関心を持つ。作品はRhizome ArtBaseに収蔵され、Art Blocks Curatedにも選出されている。主な展示歴に、WSA(ニューヨーク)、VA HUB(台北)、NEORT++(東京)、Art Blocks Gallery(マーファ)などがある。また、第21回文化庁メディア芸術祭ではアート部門審査委員会推薦作品に選出された。
- 展覧会名
- Rain Blooms — Worlds Emerging from Computation
- 分類
- 企画展
- 会場
- NEORT++
- 会期
- 2026年05月15日~2026年05月31日 Googleカレンダーに登録📅
- 休館日
- 月, 火, 祝日は終日休館
- 観覧料
- 無料
- 住所
-
103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 3F
- アクセス
- JR馬喰町駅 C4出口 徒歩3分
- 公式サイト
- https://two.neort.io/exhibitions/rain_blooms
- 公式SNS


