人類の歴史の中で、武器は戦いの道具としてだけではなく、技術や思想を反映した存在として進化を遂げてきました。本展では、狩猟道具としての原始的な石器から戦の時代を経て、平和な江戸時代に芸術品や権力の象徴へと昇華した武器の物語をたどります。

戦の時代、日本刀は武士の精神を象徴する存在として崇められ、一方でポルトガルから伝来した鉄砲は戦の姿を一変させました。戦乱が終わり平穏な時代が訪れると、武器は実用性だけでなく、美術的・象徴的価値をもつものとしてその姿を変えました。

本展では、名古屋刀剣博物館様より、島田の刀鍛冶がかつて制作した「御手杵の槍」の写しを借用し、当館にて初めて展示いたします。
室町時代後期、静岡県内で最大の勢力を誇った島田鍛冶が生み出した、全長約3mの長大な一振りが現代に復活した姿をぜひご覧ください。
武器の変遷を辿りながら、人類が生み出してきた技術の意義やその使用のあり方について考えるきっかけとなれば幸いです。